[原子力産業新聞] 2003年9月4日 第2200号 <1面> |
[経産省] 概算要求3.4%増の1773億円経済産業省の2004年度原子力関係予算概算要求が、このほど明らかになった。要求額は、今年度予算比で3.4%増の1773億円。来年度は特に、原子力に関する安全・安心の確立などに力を注いで行く方針だ。 具体的に内容を見ると、原子力安全確保・防災対策については、昨年の原子力発電所における一連の不正問題を踏まえ、安全対策について国民に対する広報・広聴活動を積極的に推進し、「原子力に対する国民の信頼回復と安心感の醸成に全力で取り組む」方針のもと、原子力安全対策面では検査技術の高度化等に62億円(今年度予算額・56億円)、安全性評価技術の高度化等に26億円(同25億円)を要求。また広報・広聴活動関連では、「原子力安全規制情報広報・広聴事業委託費」として、2億円を新規で要求。 一方、原子力利用推進関係では、広報・広聴活動については双方向性を重視するなどの重点化を図り、また技術開発面では、核燃料サイクル技術および将来の原子力技術の選択肢を広げるための技術開発を行う。さらに立地関連では、電源立地地域対策交付金について、地域のニーズに真摯に対応出来るよう、柔軟な運用を行っていく。このような方針のもと、遠心法ウラン濃縮事業推進費補助金として15億円(同14億円)、放射性廃棄物に関する研究開発に139億円(同136億円)を、それぞれ要求。また革新的実用原子力技術開発のために27億円(同23億円)を、全炉心混合酸化物燃料原子炉技術高度化に25億円(同16億円)を要求している。 |