[原子力産業新聞] 2003年9月25日 第2203号 <4面>

[三菱重工業] 取替用加圧器等を受注、米・オマハ電力から

 三菱重工業は16日、米オマハ電力から原子力発電所向け取替用加圧器と上部原子炉容器を受注したと発表した。PWR原子力発電所の一次系を構成する加圧器の取替え工事は今回が世界初。引き渡しは2006年の予定。機器は現地発電所渡しで、今回の契約に据付工事は含まれていない。

 今回受注したのは、米国ネブラスカ州オマハ市の北約30キロメートルにあるフォートカルフーン原子力発電所(49万2000キロワット)向け。1973年に営業運転を開始し、運転許可期限は2013年だが、現在、米原子力規制委員会(NRC)に20年間の運転期間延長の許可申請中。これに備えて主要機器の取替えを実施することになっている。

 三菱重工は、オマハ電力から今年2月にも取替用蒸気発生器を受注しており、今回の受注により、同発電所における原子炉一次系の主要機器に三菱重工製が採用されることになる。また、上部原子炉容器も昨年九月の米国向け初受注に続く受注となり、同社では、今回の原子炉一次系主要機器の連続受注により、米国における拡販活動を更に加速していく方針だ。

 今回製作する加圧器は、高さ8.5メートル、外径2.5メートル、重量約60トン。上部原子炉容器は、高さ2.5メートル、外径4.3メートル、重量約40トン。材質は共に低合金鋼製。神戸造船所で製作する。


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