[原子力産業新聞] 2003年10月9日 第2205号 <4面>

[原子力安全委] 過照射で報告要請

 原子力安全委員会は、6日、今般、国立弘前病院で明かとなった放射線治療の過照射事故について、事故の重大性に鑑みて、関係者を招致して報告を求めることを決定した。

 事故は、1988年7月から99年10月(91年4月から95年3月を除く)までにリニアックにより放射線治療を受けた患者254名(327件)が、放射線技師が線量の計算方法を誤ったことにより、平常の1.11倍から1.28倍の照射を受けたというもの。

 照射推定線量は、最大で80Gy(2件)から最小40Gy(72件)までで、現在、患者7名が晩発性障害を疑われている。障害例は、直腸炎、肋骨骨折、乳房変形となっている。


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