[原子力産業新聞] 2003年10月23日 第2207号 <2面>

[米国] 警戒姿勢崩さず当面注視

【ワシントン21日共同】米政府は21日、イランが3か国外相とウラン濃縮計画の停止などで合意したことを「前向きなステップ」(マクレラン大統領報道官)と歓迎したものの、依然ハタミ政権への警戒姿勢を崩していない。イランのロウハニ最高安全保障委員会事務局長が同日、濃縮計画の停止は「一時的なもの」で計画を放棄したわけではないと言明したためだ。このため、米国はイランがIAEAの決議に応えて、核疑惑解明に全面協力し、合意を完全履行するかどうかを当面注視する方針。

 核開発計画を完全に放棄するイランの意思が確認できなければ、米国はイランの核問題を国連安全保障理事会に付託するため再度外交工作を展開する可能性がある。


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