[原子力産業新聞] 2003年11月6日 第2209号 <1面> |
[北海道電力] 泊1号機 1日に発電再開点検のため停止していた、北海道電力の泊発電所1号機(PWR、57万9000キロワット)は10月31日、原子炉を再起動し、翌11月1日に発電を再開した。 同2号機で発生した再生熱交換器の配管溶接部からの1次冷却水漏れトラブルを受け、点検のため10月11日から停止していたもので、北電は1号機の再生熱交換器の胴部、連絡配管、管台を含む再生熱交換器全体および、再生熱交換器以外の高温水と低温水が合流するか所について、超音波探傷検査等を実施。10月23日に「異常が認められなかった」として、近く発電を再開するとしていた。 北電では、2号機の1次冷却水漏えいについての原因調査を実施したところ、「再生熱交換器内の主流(低温水)とバイパス流(高温水)の混合により発生する『温度ゆらぎ』による当該配管の熱疲労などが主な要因となり、ひび割れが発生・進展し、漏えいに至った」ものと推定。対策として再生熱交換器の補修工事を行い、2日に終了。経済産業省および、北海道、地元4ヶ町村に報告し、準備が整い次第、発電を再開する予定としている。 2号機と同じ構造の1号機に異常が発見されなかったことについて、北電では再生熱交換機下段胴の温度計測の結果「1号機と2号機では出口管台近傍の温度分布に相違があり、出口配管の温度ゆらぎは2号機と比較して1号機は小さいことが予想される」としている。 |