[原子力産業新聞] 2003年11月20日 第2211号 <2面>

[茨城県] 低レベル保管にも課税

【14日共同】茨城県は14日までに、原子力事業所が加工や実験で使った資材などの低レベル放射性廃棄物保管に対し1立方メートル当たり3000円を課す「核燃料等取扱税」の新条例案を固めた。25日に始まる県議会に提案する。

 茨城県は全国で唯一、低レベル放射性廃棄物の発生に課税してきたが、施設内保管についても全国初の課税となる。 新条例は来年4月から5年間の適用となる。県によると、同廃棄物は課税対象の県内13法人が計約3万4000立方メートルを保管中で、増収は1億円程度が見込まれる。

 新条例案では、原子炉への核燃料挿入に課税する税率を、他道県並みにウラン価格の10%(現行7%)に引き上げ、使用済み燃料受け入れ、ガラス固化体保管、放射性廃棄物発生についても、それぞれ税額を約4割アップする。

 核燃料価格低迷などで、年間20億円と見込んだ同税収は本年度までに約13億円に落ち込んでいたが、再び税収20億円を回復する見込み。県税務課は「対象法人の理解はおおむね得られた」としている。


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