[原子力産業新聞] 2004年1月6日 第2216号 <12面>

[関西電力] 大飯1手動停止で原因と対策報告 関電が保安院に

 関西電力・大飯発電所1号機(PWR、117万5000キロワット)で12月5日、格納容器サンプAの水位上昇率が増加傾向を示し、点検のため原子炉を手動停止した事象について、同社は12月12日、原子力安全・保安院に対して原因と対策に係る報告書を提出した。

 それによると、関電では調査の結果、原因について、「シールリングの上下方向の円滑な動きが阻害されたことにより、シールランナとの密着性が失われ、最終的にシート面の開きが大きくなったことから、シート面を通過する補給水が増加し、ポンプからの漏えいに至った」ものと推定。対策として、カートリッジ式の当該シールを予備品と交換することや、他のポンプも含めシール機能の向上のため、実機で既に実績のあるバネ力を強化したNo3シールリング押さえバネに取り替えることを挙げている。


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