[原子力産業新聞] 2004年1月6日 第2216号 <9面> |
[電源開発] 大間原子力発電所の「今」昨年8月に配置計画等を変更し、原子炉建屋の中心を南側に約200メートル移動することを決定。再び動き出した電源開発の大間原子力発電所建設計画だが、現在現地では、2000年2月に着手された準備工事(安全審査対象外となる部分の工事)が、急ピッチで進められている。工事は非常に順調に進んでおり、その進捗率は03年10月20日現在で、80%を越える。「安全審査」および「付替国道の開通(未買収地の取得含む)」が当面の課題という段階にまで進展した同発電所の、最新の姿をレポートする。 計画の変更点@ 配置計画の変更 配置計画の変更にあたり、@すでに取得した敷地範囲は変更しないA発電所主要諸元、港湾計画、取放水の位置及び温排水放水方式は変更しないB安全の確保C環境への配慮――を前提条件に検討した結果、原子炉建屋の中心を南側に約200メートル移動する。なお付替国道については一部ルートを変更することについて、関係機関と協議中。 計画の変更点A 工程の変更 着工=2005年3月、運転開始2010年7月だった既存の計画を、それぞれ2006年8月、2012年3月へと変更する。 建設準備工事進捗状況(2003年10月20日現在) @港湾工事−防波堤、護岸、物揚げ岸壁、放水路、放水口等の設置工事(進捗率83.3%)▽南護岸工区他〜南護岸、敷地護岸の設置工事、他(97.5%)▽西防波堤工区〜西防波堤、西護岸の設置工事(100%)▽放水路工区〜放水路、放水口、物揚げ岸壁の設置工事(99.5%) A土地造成工事−西発電所進入路工事、事務所棟開閉所敷地造成工事、他(42.3%) B付替道路工事−西国道338号付替工事、町道付替工事、他(91.3%)
大間原子力発電所建設計画の概要 所在地 青森県下北郡大間町 敷地面積 約130万平方メートル 原子炉型式 改良型沸騰水型軽水炉(ABWR) 出力 138万3000キロワット 工程 ▽着手(電調審)1999年8月▽建設準備着工2000年2月▽発電所本体工事着工2006年8月▽運転開始2012年3月 |