[原子力産業新聞] 2004年2月26日 第2224号 <1面>

[総合資源エネ調・需給部会] 2030年需要見通し議論

 総合資源エネルギ−調査会の需給部会(部会長=黒田昌裕・慶應義塾常任理事)は25日、第4回の需給部会を開催し、2030年までの需要見通しについて議論した。今後、2030年までの供給サイドの検討、前回の長期需給見通しと現状の整合性など、より議論を深める需給部会は今会合から具体的な需要と供給の議論に入った。

 会合では資源エネルギ−庁が「2030年までの我が国のエネルギ−需要の見通し」を提出。それによると、我が国のエネルギ−需要の伸びは今後2000年度以前と比較し低い水準で推移、2022年度をピ−クに減少傾向に転ずる。

 これは、人口減少や経済成長の伸びの鈍化、民生部門を中心とする省エネ機器の普及、エネルギ−原単位が相対的に小さい産業への産業構造転換などのため。最終エネルギ−需要は原油換算で2000年度の4億1300万キロリットルから、ピ−クの22年度で4億4800万キロリットルまで増加するが、30年度には4億4200万キロリットルに減少すると予測。

 一方、電力需要は、2000年度の9400億kWhから2030年には1兆2600億kWhまで増大。2020年度以降、伸び率は鈍化するが、電力消費シェアが同じく21.3%から26.5%に増大するとの見通し。


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