[原子力産業新聞] 2004年2月26日 第2224号 <3面>

[フィンランド] オルキルオト3号機 建設工事に着手

 西欧で十年ぶりの原子力発電所新規発注を行うフィンランドの電力会社ティオリスーデン・ボイマ・オイ(TVO)は19日、オルキルオト3号機の掘削作業を開始した。3号機の建設作業開始の記念式典には、フィンランドのM・ペッカリネン通産大臣も参加。今年1杯かけてサイトの掘削や整地作業が行われる。

 オルキルオト3号機には、アレバ社傘下のフラマトム・ジーメンスのコンソーシアムが欧州加圧水型炉(EPR)をターンキー契約で供給するが、サイトの整地・掘削と道路等インフラ整備はTVOの責任となっている。

 TVOは既に昨年12月から、3号機敷地内35ヘクタールの樹木の伐採を始めているが、1月末にはサイトの掘削について土木会社のM・E・ハルチカイネン社と契約。40万平方メートルの敷地から45万立方メートルの土砂十八万立方メートルの岩石を掘削する。

 政府の建設許可が下り次第、2005年春にもコンソーシアムがコンクリート注入など、本格的な工事に入る予定。

 オルキルオト3号機建設委員会のT・ラジャラ氏は、「二酸化炭素を排出しない3号機の完成により、京都議定書でのフィンランドの義務を果たすことができる」と述べ、オルキルオト3号機プロジェクトの意義を強調した。


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