[原子力産業新聞] 2004年2月26日 第2224号 <4面> |
[中部電力] 浜岡5号機で燃料装荷中部電力は19日、建設中の浜岡原子力発電所5号機(ABWR、138万kW)の燃料装荷を、同日より開始。作業開始時には関係者による式典(=写真)が行われた。 式典で挨拶を行った、同社常務取締役の伊藤発電本部長は、5号機について「原子力比率の低い当社にとって待望の出力138万kWのABWRプラント」と、その重要性を強調。また燃料装荷について「これまで単なる入れ物に過ぎなかった原子炉が、エネルギーの基になる原子燃料という魂を入れると力強い生き物になる」と、意義を述べた。 同本部長はまた、昨今の原子力を取り巻く状況にも言及。「的確な情報発信が不可欠だが、一人ひとりの高い技術力と日々の努力の積み重ねが支えとなる。どうか、関係者が一段と気を引き締め、心をひとつにして、安全確保を最優先に起動試験を一つひとつ進めていただくようお願いする」とし、「これを通して、5号機を世界に誇れる立派なプラントに仕上げていただきたい」と、関係者を激励した。5号機の原子炉には872体の燃料集合体が入れられる予定で、全ての燃料を入れる作業には、約2週間を要するという。 中部電力初の改良型沸騰水型軽水炉となる浜岡5号機は、1993年に建設申し入れが行われて以来、96年に第一次公開ヒアリング開催、97年電調審承認、98年第二次公開ヒアリング開催、そして99年着工と、来年1月の運転開始に向けて、計画は順調に進展してきた。 なお今後について中部電力では、今年3月の初臨界、同4月の発電開始を予定している。 |