[原子力産業新聞] 2004年3月4日 第2225号 <1面>

[六ヶ所再処理総点検検討会] 保安院の評価案検討

 六ヶ所再処理施設総点検に関する検討会は2月29日、青森県・六ヶ所村で第9回会合を開催、原子力安全・保安院が作成した日本原燃の「品質保証体制点検結果報告書」に対する評価案の検討を開始した。今月10日の第10回会合で検討結果を取りまとめる方針。

 日本原燃は先月13日に点検結果報告書を保安院に提出した。しかし報告書の品質保証体制改善策の具体的内容に不十分な点があったことから、保安院は同16日に実施した社長ヒアリングで追加報告を要求。29日の会合では日本原燃がこの追加報告も提出しており、今後検討会では評価案と併せて追加報告の内容も検討する。

 保安院の評価案は「設備及び建物の健全性の確認」と「品質保証体制の自己評価及び改善策の策定」に分けられる。設備・建物の健全性では点検実施要領書の確認、現品点検作業に対する事前通告無しの抜き打ち立会いなどにより、現時点で特に問題点は確認されない、と評価している。

 一方、品質保証体制では、@「品質保証」について作業管理、製品管理を意味する「品質管理」と混同している部分があるA品質保証の文書化に対する取組みが不明確B社長自身が直接実施すべき事項である品質方針、品質目標などの設定への取組みが不明確C中間管理職以上に要求される力量設定が不十分D調達に関する詳細な要求事項の規定が不十分――など指摘した。


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