[原子力産業新聞] 2004年3月4日 第2225号 <2面>

[中国電力] 「島根原子力建設所」を設置

 中国電力は1日、島根原子力発電所3号機増設に必要な敷地造成等の準備工事開始に向け、同日島根原子力発電所構内に、「島根原子力建設所」を設置した。

 同社はこれまで同3号機の増設について、地元の理解の獲得および、準備工事の開始に向け許認可手続きなどを進めていたが、島根県から2月9日に「公有水面埋立免許」を、さらに2月23日に「林地開発許可」を得たことから、「建設所」を設置して、「今後の準備工事および本工事をより円滑に進めるために体制を整える」方針だ。

 建設所は島根県八束郡鹿島町の島根原子力発電所構内に設置され、人員は29名。所長には、それまで島根調査事務所長を務めていた横田徹氏が就任。なお建設所設置に伴い、「島根調査事務所」は廃止されている。

 中国電力初の改良型沸騰水型軽水炉として計画されている島根原子力発電所3号機は、出力は同社発電ユニットとしては最大の137万3000kWで、2011年3月に営業運転が開始される予定。1998年に第一次公開ヒアリング開催、2年後の2000年に電源開発基本計画へ組入れられるなど、計画は着実に進展してきた。中国電力では今後、@面積約20万平方メートル(うち公有水面埋立は約7万平方メートル)の敷地造成工事A防波護岸(延長約490メートル)、湾内護岸(延長約150メートル)の「護岸工事」B防波堤(延長約120メートル)東防波堤(延長約160メートル)の「防波堤工事」C「放水路・放水口工事」(3号機用新設、2号機用付替)――を実施していく計画だ。


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