[原子力産業新聞] 2004年3月25日 第2225号 <2面>

[電源開発] 原子炉設置許可を再申請

電源開発が青森県・大間町に建設を計画している大間原子力発電所について、同社は18日、これまでの原子炉設置許可申請を取り下げるとともに、炉心位置を当初計画から変更した申請書を、改めて経済産業大臣に提出した。再申請が受理されたことにより、中断していた安全審査は18日再開されたことになる。

電発では、同発電所の原子炉設置許可申請を1999年9月に提出していたが、建設用地の買収が難航したため2001年10月、安全審査の一時保留を申請。03年8月には炉心の位置を南側へ約200メートルずらす配置変更および工程変更を行い、経産省に供給計画の変更を提出していた。

その後電発では、大間原子力発電所主要諸元の多くは従来の計画と同様だが、原子炉施設の位置を変更することなどを考慮して、計画の変更に伴い必要となる地質調査・設計等を実施。準備が整ったため、今回これまでの設置許可申請を取り下げ、改めて許可申請書を提出した。

大間原子力発電所について、電発ではこれまでの調査・設計等の結果、配置計画の変更後においても@原子炉建屋を設置する岩盤は十分な強度を有しているA周辺公衆が受ける放射線量は法令等に定められた基準を十分満足している――などから、従来の計画と同様、安全性を確保できる計画となっており、また申請に当たっては、「最新の知見等も取り込んだもの」としている。

電発初の原子力発電ユニットとなる大間原子力発電所は、改良型沸騰水型軽水炉で、出力は138万3000kWと国内最大級となる計画。同社では06年8月の着工、12年3月の運開を予定している。


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