[原子力産業新聞] 2004年3月25日 第2225号 <4面>

[原子力安全・保安院] 管理区域物品搬出状況を安全委に報告

原子力安全・保安院は、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所の管理区域からの物品搬出状況について調査、確認し、15日、その結果を原子力安全委員会に報告した。

昨年12月に反原子力団体が行った指摘等を受け、新潟県が保安院に対し、同発電所での放射性廃棄物の管理状況に関する事実関係の調査、確認を要請したのに応え、03年度第4回保安検査の一環として調査を実施したもので、調査の結果、東電調査報告書で公表された「管理区域で発生した廃棄物を敷地外で焼却した事例」「管理区域からの廃棄物の持出事例」など個別十事案について、「廃棄物に該当するものが搬出されたと考えられるが、汚染は検出されなかった」「放射性廃棄物管理に係わる品質保証体制の抜本的改善・強化が必要」など見解を示した。

保安院はまた、管理区域からの物品搬出に関して法令違反に該当するものはなかったが、品質保証の観点から多くの改善すべき問題があるとして、品質マネージメントシステムの構築・実施などについて、東電の実施状況を保安検査で確認していく方針。


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