[原子力産業新聞] 2004年4月8日 第2230号 <1面>

[経済産業省] 2004年度電力供給計画まとまる

経済産業省・資源エネルギー庁は3月31日、一般電気事業者及び卸電気事業者から、電気の供給と電気工作物の設置及び運用についての今後10年間の計画(供給計画)が同日までに提出されたのを受け、「平成16年度電力供給計画」を取りまとめて発表。原子力発電については、2010年度までに5基(約613万kW)、2013年度まででは更に6基(約843万kW)を加え計11基(約1456万kW)の運開が予定されている。(次週号で同計画を詳報)

同計画は電気事業法に基づき、電力10社および卸電気事業者2社が、今後10年間の電力需要の見通し、発電所の開発計画などを作成し、毎年度末までに経産省へ届け出ることが定められているもので、今回は2004〜13年度が対象。  このうち原子力発電所の開発としては、10年度までの運開予定は、東電・福島第18号、中国電・島根3号の運開が1年遅れることとなったため、03年度供給計画比で2基減の5基(約613万kW)。13年度までの運開では、この5基に、03年度計画(15基)から東北電・東通2号、巻1号、東電・東通2号、原電・敦賀4号の4基を除いた6基(約843万kW)が加わり、計11基(約1456万kW)が、それぞれ運開予定となっている。

さらに全体の原子力開発計画としては、13年度より後に運開する原子力(計5基・651万kW)を加えた計16基(約2107万kW)が運開の計画だ。

需給バランスの見込みについて、電力需要(kWh)は、02年度〜13年度までの年平均伸び率を1.1%(気温補正後)と見込んでおり(前年度計画比0.2%減)、また最大需要電力(kW)については年平均伸び率1.1%を想定。負荷率については、2015年度で59.1%と、穏やかな改善基調をたどると予測している。

一方、供給力に目を転じると、03年度10社合成最大電力は1億6727kW、最大3日間平均電力は10社計で1億6727万kWを記録。供給予備率は、同15.2%だった。一方04年度は、最大需要電力が10社計で1億7264万kWを予測し、供給力として1億9670kWを確保。供給予備率13.9%を見込む。また長期的には、08年度に1億9829万kW、13年度には2億1208万kWの供給力を確保し、予備率はそれぞれ9.7%、10.2%となる計画だ。


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