[原子力産業新聞] 2004年4月8日 第2230号 <3面>

[ウクライナ] K2・R4を今年中に運開

【1日=松木良夫キエフ駐在員】現在ウクライナでは2基のVVER−1000が建設中である。3月25日のクリュエフ副首相のニュ−ス発表によれば、フメリニツキ原子力発電所2号機(K2)は本年8月に、またロブノ原子力発電所4号機(R4)は10月に運転開始予定とされている。

今年1月にはロシアのOJSC TVELとウクライナの国営原子力発電公社エネルゴアトムの間で、プ−チン・ロシア大統領とクチマ.ウクライナ大統領の立ち会いの下、これら2原子力発電所の試運転用燃料を含むウクライナへの燃料供給契約が結ばれた。

フメリニツキ2号機は1985年に、またロブノ4号機は1986年に着工したが、建設費調達難などから、これまで建設が遅れていた。これら2基の原子力発電所建設には、途中G7や欧州から建設資金が融資される計画もあったが、ウクライナ側が電気料金値上げ等の融資条件を満たさなかったとして、融資は行なわれていない。

ウクライナ政府とエネルゴアトムは、援助無しに完成させると表明しているが、クリュエフ副首相が今年2月に欧州復興開発銀行を訪れ、融資交渉を行なったとの報道もある。なお、昨年12月にエネルゴアトムはこれら2原子力発電所について、現在1kWhあたり0.065フリブニャ(約1.5円)の電気料金を61%値上げする申請を行ったが、今年2月、内閣はこれを却下したという。


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