[原子力産業新聞] 2004年4月8日 第2230号 <4面>

[速報] わが国の原子力発電所運転速報

日本原子力産業会議の調べによると、2003年度のわが国原子力発電所の平均設備利用率は59.7%、時間稼働率は60.3%となり、前年度と比べてそれぞれ13.7ポイント、13.6ポイントの著しい下落となった。1995年度以来、日本の原子力発電所の平均設備利用率は80%台を維持してきたが、02年度の73.4%よりさらに低下し、60%を割り込む低利用率となった。

2004年3月の平均設備利用率は70.4%で、先月から3.6ポイント上昇した。PWRは93.8%の高利用率を達成したものの、BWRは53.2%に止まった。これは、BWRでは福島第1、第2、柏崎刈羽で多くの発電炉が定検中であるのに加えて、東海第2、浜岡1、2号機、島根2号機が定検等で停止中であり、1方PWRでは定検入りしたのは泊2号機、玄海2号機の2基のみであったため。

3月に利用率が高かった電力会社は、四国電力が103.3%の利用率をマーク、次いで北陸電力の102.2%だった。

原子炉別では、PWRの高浜1号機が104.8%の高利用率を達成、次いで美浜3号機(104.5%)(=写真右端)、高浜4号機と伊方3号機(104.3%)と続いた。BWRでは、女川3号機が103.5%をマーク。続いて、ABWR柏崎刈羽7号機の102.8%だった。

米国の2月利用 率は90.7%

米国の原子力エネルギー協会(NEI)の調べによると、2月の米国原子力発電所の設備利用率は90.7%で、昨年同期を1.5ポイント上回った。また、2月の発電電力量は、620億kWhであった。


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