[原子力産業新聞] 2004年4月30日 第2233号 <2面> |
[NSネット] 04年度の事業計画を決める本格的活動の開始から5年目を迎えるニュークリアセイフティーネットワーク(NSネット)は16日、東京・千代田区の経団連会館で2004年度総会を開き、03年度の事業報告を行うとともに、04年度事業計画を打ち出した。 04年度の活動は、NSネットの設立の趣旨である「会員間における安全文化の共有・向上」に向けた活動の3本柱である、安全文化普及、相互評価(ピアレビュー)及び情報交換・発信のそれぞれにおいて、計画を着実に実施し、かつ実効ある活動の展開を図る一方、評議員会やセミナー等における意見、相互評価へのオブザーバー参加による意見等の反映による、活動の更なる質的向上、インターネット、メディア等を利用した積極的な活動の紹介による一般社会への理解浸透など、原子力の信頼回復に向けた取組みを展開していく方針だ。 具体的には、安全文化の普及について、経営トップ層及び管理者層を対象とした階層別セミナーとして、トップセミナーを4月に、また管理者セミナーを1回/年行うほか、04年度から2巡目となり、今年度で全会員を2巡する予定の安全キャラバンでは、安全文化の更なる醸成と会員の倫理観の徹底を目指す。 また、03年度11月から2巡目が行われている「ピアレビュー」については、複数事業所を有する会員を優先して実施することとし、04年度は8か所程度の事業所を対象に実施の計画。活動の客観性の向上、社会的合意の促進を目指して取り入れられた第3者のオブザーバー参加も、引き続き行っていく方針だ。 さらに情報交換・発信に関しては、一般向けホームページ(HP)では活動状況のタイムリーな提供を従来どおり進めるとともに、アクセス数の向上を目指し、デザイン等の更新を実施。加えてメールマガジンを利用したアクティブな情報発信も行う。また海外への情報発信では、主要なトラブル情報(INESレベル1以上)及び原子力の社会的信頼性に関わる情報をHPによって速やかに公表していくと同時に、電子メールで海外の原子力関連機関並びに会員の海外事務所にも送信していくとしている。 |