[原子力産業新聞] 2004年5月13日 第2234号 <1面>

[原子力委] サイクル政策変更報道を否定

 原子力委員会は11日、定例会議を開催、長計への意見の中間取りまとめとともに、日本原子力産業会議から年次大会報告を受けた。長計に関連し、近藤委員長は「原子力委員会は現段階で長計内容の検討を開始しておらず、サイクル政策変更など一部報道は、事実に反し遺憾」とした。

 中間取りまとめは、これまで開催された14回の「長計についてご意見を聴く会」で出された論点を整理したもの。原子力を巡る個別政策では、核燃料サイクルに関する意見・提言が比較的多い。同委員会は今後、具体的な内容を検討するための策定会議を設ける方針で、検討体制、検討内容とその優先順位などについて事務局で素案を作成し、次回以降の定例会議で検討することとした。

 委員会後の報道関係との懇談会で同委員長は「現在の長計では使用済燃料の直接処分を否定し、再処理と中間貯蔵を選択しているが、中間貯蔵もいずれ再処理することを前提にしながら、今後の技術開発に対応し様々な利用方法を検討するという考え方も含まれている」との見解を示した。


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