[原子力産業新聞] 2004年5月13日 第2234号 <1面>

[青森県と保安院] 青森市で市民説明会

 12日午前の説明会には、青森県の蝦名武副知事、保安院の薦田康久審議官、「六ヶ所再処理施設総点検に関する検討会」の神田啓治主査(エネルギー政策研究所所長)、日本原燃の松本保男副社長とともに関係機関として内閣府、資源エネルギー庁、電気事業連合会なども出席。関係者も含め約230名が参加した。

 最初に日本原燃が品質保証体制の改善に向けた様々な取組を説明、続いて保安院が品質保証体制点検結果報告書に対する評価の内容と手法、さらに青森県から国および日本原燃との話し合いの経緯や検討内容について説明があった。

 市民からは、今後の保安院の監視体制、現場の作業員に対する教育、検査対象と対象外の区分、今後の情報公開体制、施工者の責任などの多くの質問が出された。また、市民に分かり易い説明が必要であり国が前面に出て説明して欲しい、情報公開は必要だが危険度などにより適切な公開が必要、県民の多くが再処理施設に不安を抱いており稼働中止が必要、一定の理解は得られており安全確保を前提に再処理事業を進めて欲しい、など様々な意見・要望も出された。

 安全協定締結ついて、蝦名副知事は「様々な意見や情報を基に、慎重な上にも慎重を重ね判断するというのが県の基本姿勢であり、どのような判断方法や手続きがあるか現在検討している」とした。

 核燃料サイクルを巡る最近の様々な報道等への質問も出され、資源エネルギー庁は「様々な意見や提言もあるが、エネルギー安全保障や環境問題からサイクル政策は重要であり、今後とも推進する」と述べた。


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