[原子力産業新聞] 2004年5月13日 第2234号 <4面>

[運転速報] 4月利用率は72.9%

 日本原子力産業会議の調べによると、4月のわが国原子力発電所の設備利用率は、72.9%へ先月から2.5ポイント上昇、2か月の続伸を記録した。時間稼働率も72.4%と前月より1.5ポイント上昇した。

 これは4月中に、長期の定検で停止していた福島第一2号機(=写真左から三番目)、柏崎刈羽1、3、5号機のほか、東海第二が運転を再開したため。一方、4月中には高浜1号機、大飯3号機、玄海3号機が新たに定検入りした。

 炉型別では、PWRの利用率は86.7%で前月の93.8%から7.1ポイント下がったのに対して、BWRは62.7%と前月より9.5ポイント上昇した。この数値には、PWRでは4月中に定検を終えて運転を再開したものが無く、一方BWRでは定検入りしたものが無かったことが反映されている。

 4月に利用率が高かった電力会社は、北陸電力が102.2%をマーク、次いで東北電力の102.1%だった。

 原子炉別では、PWRの美浜3号機が104.4%の高利用率を達成、次いで高浜2号機および伊方3号機(104.2%)、高浜4号機(104.0%)と続いた。BWRでは、女川3号機が103.6%をマーク。続いて、ABWR柏崎刈羽7号機の103.1%だった。

米国の3月利用率は84%

 米国の原子力エネルギー協会(NEI)の調べによると、3月の米国原子力発電所の設備利用率は84.0%で、昨年同期を4.5ポイント上回った。1月〜3月の利用率は89.4%で、昨年同期比2.6ポイント増であった。また、3月の発電電力量は、633億kWhであった。


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