[原子力産業新聞] 2004年6月10日 第2238号 <1面> |
[経済産業省] エネルギー4戦略示す総合資源エネルギー調査会の需給部会は8日、第8回会合を開催し、中間報告案、地球温暖化対策推進大綱、今後の省エネ・新エネ対策などを議論した。中間報告案は、2030年までのエネルギー需給見通し、中長期的なエネルギー戦略のあり方などにより構成。 需給見通しは前会合で議論し、今回は戦略のあり方の内容が示された。それによると、@アジアのエネルギー需要増を睨んだ国際エネルギー戦略の確立A国民や産業界の省エネルギー・環境対応努力強化と技術開発・導入の好循環実現Bエネルギー供給の分散と多様化による変化への対応力強化Cこれまでのエネルギー産業の業態の垣根を超えた柔軟で強靱なエネルギー供給システムの実現―という4つの戦略が必要とする。 原子力は対応力強化の中で、「原子力の推進」として、自給率向上、二酸化炭素排出抑制で大きな効果を持ち、引き続きベースロードの需要に対応した重要な電源であり、新増設を着実に進め、安全を前提に利用率改善の努力を重ねる。核燃料サイクルもエネルギー基本計画に沿いひとつひとつのプロセスに着実に取り組むことが基本、としている。 温暖化大綱に関し、電力分野は二酸化炭素排出原単位改善の目標達成に向け、さらに5%の削減効果がある追加対策が必要なことから、定期検査期間短縮などにより、原子力設備利用率を向上させる方針。 |