[原子力産業新聞] 2004年6月24日 第2240号 <4面>

[原研] 今年度の黎明研究課題を決定

 日本原子力研究所はこのほど今年度の黎明研究課題38件を決定した。

 応募総数は239件で、原研の研究評価委員会・黎明研究専門部会が独創性、新規性、発展性、ロマン性、挑戦性などの基準で選考した。

 38件の内、27件が大学。例えば名古屋大学は放射線廃棄物有効利用のための新しいエネルギー変換法の開拓を提案した。同廃棄物中の放射核子エネルギーが熱エネルギーに緩和するまで時間がかかるが、その緩和を取り持つ中間体を研究し、緩和効率を高める目途を得ているという。

 今年度の予算総額は約7000万円、1課題100〜500万円の研究費が支給され、研究期間は原則1年間。

 黎明研究制度は、現時点では思いつきや夢物語と思われるアイデアやユニークな発想を、具体的な研究課題として取り上げたり、新しい研究手法を探索するもの。将来の原子力研究の発展に貢献する研究課題の育成を目的に、96年度に発足した。


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