[原子力産業新聞] 2004年7月1日 第2241号 <2面>

[文科省] 「TRACY」自動停止時の対応を検証 通報の不手際改善へ

 文部科学省は21日、日本原子力研究所東海研究所の過渡臨界実験装置(TRACY)が自動停止したことについて、原子力安全委員会に報告した。

 この自動停止により、従業員への被ばくや環境への影響はなかったが、事象の判断が適切に行われなかったこと、原子力規制室への通報が遅れたことに対して、文科省では原研に対して、改善を求める方針であることを明らかにした。

 文科省ではまた、同省の対応について検証したところ、原研東海研保安管理室は、運転管理情報(法令報告に該当しないもの)として、茨城原子力安全管理事務所に16時50分頃に報告しているが、同所も事象の把握が不十分で、文科省原子力規制室に連絡しなかったことが判明。文科省としては、このことを反省し重く受け止め、「再発防止に万全を期す」としている。


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