[原子力産業新聞] 2004年7月1日 第2241号 <4面>

[電工会] 次期長計に要望 軽水炉高度化・核燃料サイクルなど

 日本電機工業会は6月21日開催の原子力委員会定例会議で、次期長計に対する原子炉メーカーとしての要望書を提出した。

 「原子力長計への期待」とした要望事項は、軽水炉の高度化、核燃料サイクル及びバックエンド、国際化の進展、利用拡大、人材育成など。

 軽水炉の高度化では、実証・確証試験の実施などによる民間技術開発に対する国の支援、およびリスク情報活用や型式認定制度などによる許認可の合理化を要請。

 核燃料サイクル及びバックエンドでは、サイクル推進の具体化、次世代再処理技術や放射性廃棄物の処理・処分などの官民連携による新技術開発、クリアランス制度など合理的規制の実施などを挙げた。

 国際化では輸出環境の整備を期待するとし、二国間協定、原子力損害賠償制度、輸出許可発給など国レベルの支援を要請。

 原子力の利用拡大では、水素製造技術開発の推進を期待するとし、人材育成では施設利用など原子力新法人の協力体制の検討を希望している。

 長計の内容についてはエネルギー需給予測、二酸化炭素削減目標、エネルギー自給率などから将来のエネルギー供給構造のあるべき姿・方向性を示し、原子力エネルギーの利用目標と政策を国民に分かり易く提示して欲しい、と要請した。


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