[原子力産業新聞] 2004年7月22日 第2244号 <3面>

[米政府] オークリッジ国立研訪問

ブッシュ米大統領は12日、テネシー州オークリッジ国立研究所にあるY−12施設を訪問、リビアの核開発計画破棄に伴い同国から撤去された遠心分離機などの機器を視察するとともに、「テロとの戦い」やイラクとリビアの核兵器計画の解体などについて、同研究所職員達を前に演説を行った(=写真、ホワイトハウス提供)。

演説のほとんどの部分は、アフガニスタンやイラクでの戦争の正当化にさかれたが、同大統領は、「平和への戦略での3つの約束」として、@敵地で戦い米国土を安全に保つA同盟国や国際機関とともにテロリストや無法国家を孤立化させ対決するB中東の民主化により平和をもたらす――等を提示。

リビアの核開発計画廃棄については、「リビア政府が文明国の真剣さを見て、自らの利害を正しく判断した」とその成果を強調。「今後の困難な任務」として北朝鮮とイランの核開発計画阻止を挙げ、「我々は、責任ある諸政府と国際機関とともに、北朝鮮とイランの指導者に対して、彼らの核兵器への野心が、自分たち自身の利益と深刻に矛盾していることを示そうとしている」と述べ、リビアをモデルに、指導者の説得に力を入れていることを示した。


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