[原子力産業新聞] 2004年7月29日 第2245号 <1面>

[内閣府] 食品照射を独自にリスク評価

【15日共同】内閣府食品安全委員会は15日、殺菌用に放射線照射された食品など、健康への影響を評価する必要性が高いと判断した3件について、独自にリスク評価する準備に入った。今後、評価方法などを検討した上であらためて議論し、評価の実施を最終判断する。  食品安全委員会が「食の番人」として昨年7月に発足してから1年余。これまでは厚生労働省や農水省などがリスク評価を求めたものだけに限っており、委員会が独自にリスク評価に取り組めば初のケースとなる。

検討対象は、@殺菌や保存期間延長のためガンマ線、電子線を照射した香辛料や鳥肉、魚介類などの「放射線食品」A中毒の原因菌で、欧米で被害が報告された「リステリア」B成長促進剤として投与される「性ホルモン」――の3件。

委員会内の専門調査会が6月、報道や委員会への要望を基に、国民の健康への影響が大きいものや危害要因を把握する必要が高いものなど、優先度の高い6件をリスク評価する候補として選び、委員会に報告していた。


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