[原子力産業新聞] 2004年8月5日 第2246号 <1面>

[統合原子力新法人] 東海村に本社

日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構は3日、統合新法人の名称を、「独立行政法人 日本原子力研究開発機構」とし、本社機構を茨城県東海村に設置することで合意し、文部科学省に報告したと発表した。同日、岡崎俊雄理事長と殿塚猷一理事長が、河村健夫・文部科学大臣を訪ねて報告、同大臣はこれを了承した。

両法人は、本社機構の東海村への設置について「行財政改革の趣旨を踏まえ、歴史的経緯、立地地元重視の観点などによる総合的判断」とした。東海村には両法人の職員の約50%が在籍。現在、原研と高エネ研の共同プロジェクトとして世界最大の大強度陽子加速器施設「J―PARC」の建設も進んでいる。

両法人は来年度中の新法人発足に向けた準備作業を続けており、文科省は来年1月の通常国会に報告内容を盛り込んだ法案を提出の予定。

東海村の村上達也村長は本社機構設置に関し、「東海村は日本の原子力研究を支えてきており、これは今後も変わらないと考えている。日本の原子力開発は原点を踏まえ、本筋を外れないことが重要。東海村を正しく評価して頂いた両法人の皆様に敬意と感謝を表したい」とのコメントを発表した。

新法人の本社機構については、福井県敦賀市、原研本部がある千葉県柏市なども誘致活動を進めていた。


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