[原子力産業新聞] 2004年8月26日 第2248号 <2面>

[中部電力] コンクリート健全性は確保

浜岡原子力発電所4号機の建設に使用されたコンクリートについて、コンクリート骨材(砂利、砂)納入会社の従業員が6日までに、「アルカリ骨材反応性試験において、試験結果の偽造や試験サンプルのすり替えを行った」と、経済産業省原子力安全・保安院に内部告発を行った問題について、中部電力は6日、浜岡4号機のコンクリート中のアルカリ総量を検査したところ、日本工業規格(JIS)の規制値を下回っており、「コンクリートの健全性は確保されている」との調査結果を発表した。

アルカリ骨材反応とは、骨材中のシリカ分がセメント中のアルカリ成分と化学反応を起こして膨張し、時間の経過とともにコンクリートにひび割れが発生する現象。

報告を受けた中部電力では、直ちに調査を開始。その結果、@浜岡4号機のコンクリート中のアルカリ総量を調査したところ、JIS規制値を下回っており、コンクリートの健全性は確保されていると考えるA同4号機は建設から10年以上経過しているが、アルカリ骨材反応によるコンクリートの有害なひび割れは認められていないB浜岡原子力発電所では、1、2、3、5号機におけるコンクリート構造物においても、アルカリ骨材反応によるコンクリートの有害なひび割れは認められていない――ことを確認。「安全性に問題はないことを確認した」と発表している。


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