[原子力産業新聞] 2004年9月2日 第2249号 <3面>

[米NEI] 次期理事長にボウマン提督 来年1月就任へ

 米原子力エネルギー協会(NEI)は8月25日、次期理事長兼CEOに、海軍提督のフランク・"スキップ"・ボウマン氏(=写真)を指名すると発表した。来年1月1日付けで就任する。同じく海軍出身のコルビン現理事長・CEOの後任となる。

 ボウマン氏は現在、米エネルギー省(DOE)国家核安全保障局の海軍用原子炉担当副局長と、海軍省の海軍原子力推進部長を兼務しているが、今年末で退役の予定。

 ボウマン氏は、テネシー州チャタヌーガ生まれ。1966年にデューク大学卒業後、海軍に入り、1973年にMITで原子力工学と海洋工学で修士号を取得。海軍では人事部長、統幕本部政治・軍事部長などを務めた。

 ボウマン氏は、現在のポストにおいて、83隻の海軍艦船にある105の原子炉を管理、またDOEの2つの研究所に在籍する6000人の研究者を監督するなど、原子力での経験は豊富。コルビン理事長は、「スキップは、海軍の大型戦闘艇の40%に搭載されている原子炉の設計、開発、メインテナンス、運転に責任を持ってきており、リーダーシップを実証し、国際的にも認められている」と賞賛している。

 ボウマン氏は、「米国は、将来のエネルギーの在り方や数十年後の生活の質を決める分かれ道に来ている」とし、原子力が将来のエネルギー供給で重要な位置を占めなければならないと強調。「運転中のプラントで高水準の安全性と、高信頼性の運転を確実に行い、運転中と新規プラントが将来のエネルギー供給の一部となることを確保する必要がある」と述べている。


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