[原子力産業新聞] 2004年9月30日 第2253号 <1面>

[関西電力] 一時停止の行政処分

美浜発電所3号機2次系配管事故調査委員会の中間とりまとめ(下段記事参照)を受け、中川昭一経産相は27日、関西電力の藤洋作社長を呼び、文書で厳重注意し、同3号機の使用一時停止の行政処分を行うとともに、今年度末までに再発防止策の報告を求めた。

厳重注意は「原子力に対する国民の信頼を大きく損ない、原子力施設立地地域の住民に不安をもたらす結果となり誠に遺憾」とし、2次系配管の技術基準が長期にわたり遵守されなかったと指摘。同基準への適合を求めるため、技術基準適合命令を発し、同省が確認するまで当該電気工作物の使用の一時停止を命じた。また、同社の美浜1号機、高浜3号機、大飯2号機はすでに、定期安全管理審査でB評定を受けていたが、C評定に格下げ。併せて、同社の各種検査を特別に厳重に実施する旨を伝えた。

藤社長は、「再発防止策を報告するとともに、原子力の信頼回復に向け全社挙げて努力する」とした。

一方、保安院は中間とりまとめで各事業者に求められている再発防止策を実行するよう指導、その対応を同院が確認する方針。さらに、@主要配管などの強度の適切な維持に関する省令による明確化A従来事業者が用いていた配管管理指針見直しによる国の判断基準への明確な位置付けB国の保安検査における事業者の2次系配管肉厚検査の確認――などを実施する計画。


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