[原子力産業新聞] 2004年10月7日 第2254号 <1面>

[原子力委員会] 核不拡散への取組みで意見聴取

原子力委員会は9月208日の定例会議に、核物質管理センターの内藤香・専務理事を招き、核不拡散の国際的課題に対する我が国の取組みについて、意見を聴いた。

内藤専務理事は、この取組みに関する現行長計の考え方は、現時点でも妥当と指摘。今後取組むべき主要課題として、@平和利用堅持の理念と体制の世界への発信A内外に対するプルトニウム利用の意義とその透明性の発信B国内体制の一層の整備と積極的な国際貢献C「核不拡散推進センター(仮称)」の設立と効果的運用――などとした。

国際貢献では、国際原子力機関(IAEA)保障措置の強化・合理化とともに、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効の働きかけ、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)の議論を深めるための努力、核拡散抵抗性の高い核燃料サイクル技術開発等の国際協力の実施、などが挙げられると指摘した。

「核不拡散推進センター」は統合原子力法人が新設を予定しており、東大大学院の原子力国際専攻などとの連携で、一層の効果的運用が可能と提言した。


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