[原子力産業新聞] 2004年10月21日 第2256号 <3面>

[ウクライナ] 原子力増設構想 首相が考え示す

【18日=キエフ松木良夫】8月に燃料装荷が開始されていた建設中のロブノ原子力発電所4号機(R4)では10月16日、稼働記念式典が行なわれた。

 この式上、ヤヌコヴィッチ首相は、今後も国内の原子力発電所を増設する考えを示した。

 ウクライナでは1986年のチェルノブイ事故後、1990年8月にはウクライナ最高会議で、「ウクライナでの原子力発電所の建設凍結」が決議されたが、1993年10月には撤回され、チェルノブイリ事故発生前に着工されていたVVER1000型原子力発電所の建設が継続された。

 これは国内のエネルギー不足を解消するためには、原子力が不可欠であるとの政府の認識を反映したもの。1993年の新規建設凍結撤廃の後、1995年にはザポロジェ原子力発電所6号機が建設を終了し運転を開始したほか、現在、四基が建設中で、このうち、フメリニツキ2号(K2)機については、本年八月、送電グリッドへの接続が行なわれた。また、ロブノ4号機についても、これよりやや遅れた工程で、建設が進められていた。


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