[原子力産業新聞] 2004年10月28日 第2257号 <1面>

[原産] 日韓原子力産業セミナー開く

日本原子力産業会議は、21、22の両日、東京・港区のアジュール竹芝で、第26回日韓原子力産業セミナーを開催した。韓国原子力産業会議との共催で開いたもの。

「韓国の原子力産業の現状と今後の展望」と題して基調講演を行った韓国水力原子力の權5封寰ミ長(=写真)は、韓国では19基の原子力発電所が38%の電力を供給、設備利用率は2003年には94・17%を記録したと述べた。韓国では2000年以来、4年連続して90%以上の設備利用率を記録していると、高設備利用率を強調した。

100万kW・PWRの韓国標準型炉(KSNP)の建設については、蔚珍6号機を来年6月運開予定で建設中、さらに新古里1、2号機と新月城1、2号機計画を、許認可手続きからやや遅れを見せながらも、進行中とした。

さらに、出力140万kWの革新型PWRのAPR1400について「将来の原子力技術輸出でメインの炉型になる」として、その安全性と経済性を強調、韓国内でも新古里3、4号機として建設していく方針を示した。

また、原子力発電所の経済性向上のため、古里3、4号機(PWR、95万kW)と霊光1、2号機(PWR、95万kW)で、4・5%、合計で17万kWの出力増強を実施したことを紹介した。さらに、現在平均で38日程度の定検についても、2010年を目標に10日台に持って行きたいとした。

原子力発電所の安全運転について權副社長は、「原子力では些細な事故でも国民の信頼を一挙に崩すことになる」とし、完璧な運転管理を目指すとともに、安全性での透明性を確保、国民の漠然とした不安感の解消に努めたいと述べた。


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