[原子力産業新聞] 2004年11月4日 第2258号 <4面>

[運転速報] 10月利用率は58.6%へ下降

 日本原子力産業会議の調べによると、10月のわが国原子力発電所の平均設備利用率は58・6%で、前月から3・0ポイントの下降となった。時間稼働率は54・5%で前月から4・5ポイントの下降であった。

 これは10月中に新たに定検入りした発電炉は皆無であったものの、敦賀1号機、柏崎刈羽6号機、高浜4号機、川内1号機(=写真)の4基が定検を終了し運転を再開したのは月半ば以降であり、さらに福島第一5号機、大飯1号機がそれぞれ部品取替、安全点検のため一部期間、停止したことなどによる。

 炉型別では、PWRは設備利用率63・5%で前月の57・5%から6・0ポイントの増加となったのに対して、BWRは54・9%で前月の64・6%から9・7ポイントの大幅な下降になった。

 10月に利用率が高かった電力会社は、日本原子力発電が89・5%の利用率をマーク、次いで九州電力の88・8%、東北電力の77・5%だった。

 原子炉別では、PWRの高浜1号機が104・1%の高利用率を達成、次いで伊方3号機(103.6%)、玄海2号機(102・7%)と続いた。BWRでは、女川3号機が103・3%をマークし、続いてABWR柏崎刈羽7号機の102・0%だった。

米国の9月利用率は92.0%

 米国の原子力エネルギー協会(NEI)の調べによると、9月の米国原子力発電所の平均設備利用率は92・0%で、昨年同期を3・2ポイント上回った。また、9月の発電電力量は、646億kWhであった。


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