[原子力安全委] 廃止措置分科会が初会合
員会は16日、放射性廃棄物・廃止措置専門部会の下に廃止措置分科会を発足させ、初会合を開催した。
分科会の課題は、原子力施設の運転終了以降に係わる安全規制制度のあり方について検討すること。本紙7月29日号既報のとおり、現行の原子炉等規制法による運転終了後の原子炉施設に対する安全規制に関しては、多くの原子炉が廃止措置段階を迎えている中で、合理的でないとの指摘がある。
会合では、山名元・京大原子炉実験所教授を主査に選んだ後、東海発電所廃止措置における保安活動ならびに核燃料施設等の廃止措置について関係者から報告を受けるとともに、事務局が取りまとめた論点整理について検討した。
事務局によると、現行の原子炉等規制法における運転終了以降の安全規制制度の問題点としては、原子力施設を「廃止したとき」または「廃止の日」とはいつの時点か不明確、許可が失効するのはいつか不明確、解体届と廃止届の時間的関係が不明確、附属施設を解体しないことが許容されるか――など12項目がある。
その他、同一事業所内で異なる許可区分の施設との施設の供用に係わる問題、使用施設に対しては解体に係わる安全規制を適用すべきか、サイト解放基準を検討すべきかなどが検討課題であるという。
今後、分科会は2回ほど会合を開催し、年内にも報告書の取りまとめを目指す。
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