[原子力産業新聞] 2004年12月2日 第2262号 <1面> |
[原子力安全・保安院] 全発電所「問題なし」経済産業省原子力安全・保安院は、実用発電用原子炉に対する今年度第2回保安検査結果等をとりまとめ、11月25日開催の原子力安全委員会へ報告した。 検査は原子炉等規制法に基づき実施されるもので、今回の報告は、実用発電用原子炉において04年度第24半期(7月1日〜9月30日)に実施された保安規定の遵守状況について、原子力保安検査官他が、発電所ごとに保安活動の実施状況に着目した検査項目及び重点検査項目を設定し、施設への立入り、物件検査、関係者への質問を行い、保安規定の遵守状況を調査するとともに、8月に発生した、美浜発電所3号機2次系配管破損事故を受け、東北電力の東通原子力発電所を除く全ての発電所において、配管の減肉管理の実施方針及び実施状況を重点検査項目と設定し、検査を実施している。 その結果、保安院では全ての原子力発電所において特に問題がないことを確認。しかしながら、「配管の減肉管理の実施方針および実施状況に係わる検査」では、「管理体制については原子炉設置者による主体的な体制が構築されつつあると認められる一方、判定基準については、過去において原子炉設置者によって種々の解釈が適用されるなど、不適切な事例があったことが認められた」ことから、不適切な判定基準の適用は現時点においては行われていないものの、保安院では、「引き続き、原子力保安検査官による日常巡視や保安検査等により確認していく」としている。 |