[原子力産業新聞] 2005年1月13日 第2266号 <3面> |
[米NEI] 原子力の復活へコミュニケーションが重要このほどシカゴで開催された米原子力エネルギー協会(NEI)主催の会議で、原子力の復活には安全で信頼のおける運転に加えて、コミュニケーションを重視したプログラムが必要との提言がなされた。 エクセロン社のロウ会長は基調演説で、知識・経験の維持と安全運転が課題だとし、それなしには原子力に未来はないと述べた。また、原子力復活への必須条件は、高騰する天然ガス市場、ベースロード発電需要、簡略化された原子炉設計、放射性廃棄物処分の進展だとした。 ミネソタ州公益事業委員会のコッペンドレイヤー委員長も、ロウ氏の提言に賛成し、否定的な意見に拘泥せず、前向きに取り組むべきだと述べた。ドイツ銀行証券会社のルービン執行役員は、投資会社が望んでいるのは明確、詳細、正直な情報だが、事態に対処するには迅速な情報伝達が必須と述べた。 ビスコンティリサーチ社のビスコンティ氏は、公衆は大気汚染の防止を最重点にしているが、原子力の環境面での利点に全く気付いていないと述べ、大気汚染防止への寄与という原子力の利点を、適切な言葉で伝える必要性を強調、原子力は排出物を大気に排出しない最大の電源であり、クリーンな大気を得るための最も費用効果の高い手段だとの情報を、積極的に発信すべきだとした。 |