[原子力産業新聞] 2005年1月27日 第2268号 <1面>

[原子力安全基盤機構] BWR・MOX燃料仏で初臨界達成

原子力安全基盤機構はこのほど、フランス原子力庁・カダラッシュ研究所の臨界試験装置によるBWR−全MOX燃料装荷炉物理試験(FUBILA計画)を本格的に開始した。世界で初めて商用仕様のBWR−MOX燃料を使用する全MOX炉物理試験で、今月6日に最初の臨界を達成。06年までに6種類の炉心について様々なデータを収集する予定。

全MOX炉心は現行の安全設計・評価手法の妥当性が確認されているが、同計画は各種データを取得し核設計計算を体系的に評価、安全設計・評価手法の一層の向上を図る。

プルトニウム富化度が3〜11・5%の試験用BWR―MOX燃料を約440本新たに製作、全炉心をMOX燃料集合体で構成する。この炉において9×9配列炉心、10×10配列炉心、蒸気ボイド模擬炉心、十字型制御棒炉心、ホウ酸混入炉心など合計6種類の試験を実施。臨界となる燃料棒本数、炉心内出力分布、中性子束分布、ボイド反応度、制御棒反応度などを測定する。

同計画は02年4月に原子力発電技術機構とフランス原子力庁が共同研究取決めを締結し、03年10月に安全基盤機構に移管。試験用BWR−MOX燃料はコジェマ社が製造した。


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