[原子力産業新聞] 2005年2月3日 第2269号 <1面>

[文部科学省・経済産業省] 来年度予算案を説明

文部科学省と経済産業省は、18日と25日の原子力委員会定例会議に、それぞれ、2005年度の原子力関係政府予算案を説明した。

文科省は「もんじゅ」等の核燃料サイクル、ITER計画等の核融合、J−PARC等の原子力科学、公募による次世代原子力システムなどの研究を推進するとともに、原子力施設の廃止措置や放射性廃棄物の処理処分を計画的に実施するなどを説明。原子力委員からは、「公募事業では何に役立つかという視点を持ち、幅広い分野を対象として欲しい。また、重点事項に原子力本来の基礎基盤研究を盛り込み取組んで欲しい」(齋藤委員長代理)、「今後予算審議とは別に評価の観点から各事業活動の状況を伺う機会をできるだけ多く設けたい」(近藤委員長)などの意見・指摘が出された。

経産省は原子力安全確保対策、国民との相互理解、放射性廃棄物対策、核燃料サイクル、原子力立地などの方針を説明。委員から、2005年度予算案で1037億円が計上されている電源立地地域対策交付金の使途について「地域産業の支援、農業の近代化、工業高校強化をはじめとする教育面など、関係省庁と連携した使い方を考えられないか」(町委員)、「国民から見て妥当な内容とし透明性に配慮して欲しい」(齋藤委員長代理)などの意見が出された。


Copyright (C) 2005 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.