[原子力産業新聞] 2005年2月24日 第2272号 <3面>

[【テヘラン17日共同】] 核燃料協定に調印へ

【テヘラン17日共同】イラン原子力庁のサブリ次官(原子力発電所担当)は17日、ロシアとの間で今月26日に、イラン南部ペルシャ湾岸に建設中のブシェール原子力発電所への核燃料供給と使用済み燃料返還についての協定に調印すると述べた。イラン国営テレビが伝えた。

ロシアのルミャンツェフ原子力庁長官も17日、26日の調印を確認。協定が締結されれば、イラン初の原子力発電所稼働に向け大きく前進、同国の核兵器開発を疑う米国を刺激しそうだ。

協定は、10年間にわたり、ロシアからの核燃料供給の代わりにロシアへ使用済み燃料返還と、同国での再処理を約束。25〜27日に予定されるルミャンツェフ長官のイラン訪問時に調印され、3か月後に最初の燃料が空輸される。

ブシェール原子力発電所の稼働は、2005年末から06年初めに予定され、06年中に本格運用される。今回のルミャンツェフ長官のイラン訪問では、ほかの原子力発電所建設についての協議は、予定されていないという。

米国は、ブシェール原子力発電所の建設を支援するロシアに、イランの核開発放棄に向け影響力を行使するよう求めており、原子力発電所の完成は、当初の予定より大幅に遅れていた。


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