[原子力産業新聞] 2005年3月10日 第2274号 <1面> |
[総合資源エネルギー調査会] 産業部門10年にCO2 8.6%減総合資源エネルギー調査会の需給部会はこのほど、第11回会合を開催、「2030年のエネルギー需給展望」最終取りまとめ案を審議し了承した。近く経済産業大臣に答申する。 同展望の中間報告書は昨年10月に取りまとめられたが、最終案では経済予測を一部変更するとともに、京都議定書目標達成計画策定に向けエネルギー起源CO2削減対策メニューの追加とこの再計算により一部内容を修正した。現行の地球温暖化対策推進大綱で産業部門は2010年に90年比7%減の目標としているが、同8・6%減とより厳しい数値となった。 最終取りまとめに際し、原子力に関して委員から、「審査にパスした後も地方自治体との関係で実際には運転出来ない発電所もあり、政府の指導が必要。規制自体もある時点で合理的な内容に見直すべき。また原子力をCDM/JIに含める努力が必要」(秋元勇巳・経団連資源・エネルギー対策委員長)、「電力分野の温暖化対策の切り札は原子力。原子力を活かすため科学的・合理的運転管理にご支援をお願いしたい」(藤洋作・電事連会長)、「今後エネルギー情勢は世界的に厳しくなる。国は責任を持って原子力を一定以上の比率に維持すべき」(渡文明・石油連盟会長)などの意見・要請が出された。 小平信因・資源エネルギー庁長官は、「自由化と環境問題については今後、率直にオープンに議論したい」とした。 |