[原子力産業新聞] 2005年3月17日 第2275号 <1面> |
[IAEA] 2020年4.3億kWへ上方修正 原子力発電予測国際原子力機関(IAEA)は1日、将来の原子力発電に関する予測を大幅上方修正し、今後15年間で60基以上の原子力発電所が運開するとする見通しを同理事会に示した。 IAEAの「原子力技術レビュー」2005年版によると、2020年の全世界の原子力設備容量は、現在の3億6700万kWから、およそ4億2700万kWになるという。これは、2020年までに、127基の新規原子力発電所を含め、全世界で500以上の原子力発電所が運転していることになる。現在、約30か国が原子力発電計画を持ち、441基の原子力発電所が運転中、27基が建設中である。 原子力発電の予測が上方修正された背景には、京都議定書の発効も影響している。また急速なエネルギー需要の伸びを受け、エネルギーセキュリティが重視される中、原子力が最も魅力的なものとなっている。 なかでもアジアは急速な伸びをみせ、2020年までに、中国は原子力設備容量を650万kWから4000万kWへ6倍以上増、インドは10倍増を計画している。またロシアも、現在の2200万kWから、2020年に4000万kW程度への増強を計画している。 |