[原子力産業新聞] 2005年3月24日 第2276号 <2面>

[サイクル機構] 核拡散抵抗性でWS

核燃料サイクル開発機構は十8日、東京内幸町の新生ホールで、核物質管理学会日本支部(INMM−J)と共同でJNC原子力平和利用国際フォーラム・INMM−J共催ワークショップ「次世代原子力システムの核拡散抵抗性―定義と評価手法開発の現状」を開催した。

会では、「核不拡散抵抗性評価の国際的な状況」「核不拡散抵抗性の定義」など3つのセッションを実施。核拡散抵抗性の評価手法については、日本の実用戦略調査研究、フランス、米国、日本などを中心とした第4世代原子力システム(GenW)、国際原子力機関(IAEA)/革新的原子炉および核燃料サイクルに関する国際プロジェクト(INPRO)等での定義、評価手法の特徴、評価手法開発の現状に焦点を当てた発表があった。

GenWでは、核兵器開発に対応するものとしての核拡散抵抗性、その他の核物質の盗難および妨害破壊行為に対応するものとしての核物質防護を定義して、核拡散行為のシナリオに基づいた評価を行おうとしているのに対して、IAEAでは、保障措置の実行者の立場から核兵器の拡散に関する評価のみに絞っていることなどが発表された。

また核拡散抵抗性の定義は、目的や扱う対象、検討の進展などにより異なり、今後も国際的に継続議論することが有意義だとした。


Copyright (C) 2005 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.