[原子力産業新聞] 2005年3月24日 第2276号 <3面>

[IAEA] パクシュ発電所に高評価

国際原子力機関(IAEA)はハンガリーでこのほど、2001年の運転管理調査チーム(OSART)による勧告と、2003年にパクシュ原子力発電所で起きた燃料損傷事故調査団の勧告に応えて、同発電所がとった措置を評価するフォローアップ・レビューを完了した。これはハンガリー政府の要請によるもので、IAEA、オーストリア、ブルガリア、カナダ、スロバキア、スイス、米国の原子力と放射線専門家からなるレビューチームが行ったもの。同発電所の措置が適正と判断し、すべての問題が完全に解決されたか、満足な状態にあると結論した。

記者会見で、チームリーダーのM・リパール氏は以下の5分野について発言した。

管理については、安全維持の改善、請負業者の資格認定の厳格化、現場責任者による継続的な安全監視が実施された。また、小規模事象の報告体制に重点が置かれ、事業部間の横の連絡体制が円滑になった。

運転保守については、運転経験のフィードバック体制が敷かれ、請負業者との協調体制が改善された。手順の厳密な遵守および監視体制が改善された。

放射線防護については、役割と責務を明確にする適正慣行が実施され、放射線安全ガイドラインが改訂された。また、サイト内外の環境モニタリングプログラムが確立された。

緊急時計画準備体制については、手順が改正され、地方および国当局間の協力体制が改善された。

透明性については、発電所のすべての情報を入手できるようになった。


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