[原子力産業新聞] 2005年4月7日 第2278号 <1面>

[原産] 第38回原産年次大会 ハイライトから(1)

 日本原子力産業会議は18〜21日の4日間(21日はテクニカルツアー)、新潟県の柏崎市および新潟市において、第38回原産年次大会を開催する。今号では、18日に「柏崎市市民会館」(=写真)で開かれる柏崎大会の概要を紹介する。

 今原産年次大会の基調テーマは、「原子力50年、安全と信頼の新たな段階をめざして」。原子力基本法制定から半世紀を経て、新たなフェーズを迎えたわが国原子力界の抱える最大の課題である「信頼回復」を中心に、各種講演、パネル討論などを通じて掘り下げる。

 大会初日の18日(月)午前中には特別講演として、金井務・日立製作所会長(原産副会長)を議長に迎え、フランス原子力庁(CEA)のA・ビュガ長官(=写真左)による「フランスのエネルギー政策と原子力の役割」、米国原子力エネルギー協会(NEI)M・コイル副理事長による「米国の原子力の将来ビジョン─安全性と高稼働率の追求」、さらに電気事業連合会の藤洋作会長による、「我が国の原子力利用における電気事業者の役割」の3本の特別講演が、それぞれ行われる。

 また同日午後には、世界最大規模を誇る柏崎刈羽原子力発電所の立地点である柏崎市で大会が開かれることを念頭に、市民も含めた地域関係者等の目を通して、幅広い角度から環境と暮らし、原子力発電と立地地域の共生・共益等を考えることをねらい、プレナリーセッション、「柏崎・刈羽からのメッセージ――地域社会と環境・エネルギー・私たちの暮らし」が行われる。同セッションは2部構成となっており、第一部として近藤駿介原子力委員長、品田宏夫・刈羽村長、新潟日報の小町孝夫論説委員、田村詔生・新潟大学大学院自然科学研究科教授(=写真右)による講演が行われる。また第2部として、秋庭悦子NPO法人あすかエネルギーフォーラム理事長を司会に、4名のパネリストを迎え、パネル討論「原子力発電所のある町で、わたしたちは考える!」が行われる。

 同日18時からは、「市民プラザ・海のホール」を会場に、レセプションが開催される。


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