[原子力産業新聞] 2005年4月7日 第2278号 <4面>

[運転速報] 04年度利用率は68.9% 3月利用率、64.4%と2月と同値に

 日本原子力産業会議の調べによると、2004年度のわが国原子力発電所の平均設備利用率は68.9%、時間稼働率は67.2%となり、前年度と比べてそれぞれ9.2ポイント、6.9ポイントの増加となった。

 同年度を通じて高利用率を記録したのは、玄海4号機(97.8%)と、東海第二(94.2%)。また1月に営業運転を開始した浜岡5号機も、102.3%と好調なスタートを切っている。

 一方、05年3月は、平均設備利用率が64.4%と、2月と同率だった。これは3月中に福島第一3号機、柏崎刈羽4号機、美浜2号機、伊方3号機の四基が発電を再開した一方で、福島第二4号機など3基が新たに定検入りしたほか、大飯3号機、島根1号機が点検等のため一時的に運転を停止したため。炉型別利用率ではBWRが52.0%で、2月の53.8%から1.8ポイントの減少となった一方、PWRが82.1%と、前月の79.4%から2.7ポイントの増加をマークしている。

 期間中に高利用率を記録したのは、BWRでは柏崎刈羽6号機(103.7%)、女川3号機(103.5%)、浜岡5号機(102.3%)。またPWRでは、高浜2号機(105.3%)、同1号機(104.5%)、同4号機および玄海2号機(103.5%)だった。

 3月に利用率が高かった電力会社は、北海道電力(=写真は泊発電所)が102.6%。次いで北陸電力の102.3%、日本原子力発電の101.4%だった。

 なお、今年10月の営業運転が予定されている、東北電力の東通1号機は3月9日に初併入し、20%出力運転を開始。30日には予定の試験を終了して計画停止に入るなど、好調な滑り出しを見せている。


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