[原子力産業新聞] 2005年4月14日 第2279号 <1面>

[ITER] 誘致問題 文科相と欧州委員が7月決着で合意

 日本と欧州連合(EU)が誘致を競っている国際熱核融合実験炉(ITER)について、欧州委員会のJ・ポトチュニク科学・研究担当委員が来日し、12日、中山成彬・文部科学大臣と会談(=写真)、7月の主要国首脳会議(G8)までに日欧が建設地について政治決着することで合意した。

 今回、EU側が昨年9月の日本側提案とほぼ同じ内容を提示。誘致条件について、日欧の提案がそろったことから、合意に向け政治レベルでの決着を図ることとなった。

 会談後、中山文科相は、日本としてホスト国を目指すことに変わりはないとした上で、G8までに結論を出すため、合意に向け努力していくと述べた。

 一方、ポトチュニク委員は「日欧が協力し、六極の枠組みを守ることを確認し合った」として、ホスト国、非ホスト国の役割分担も含め、共通の理解に向けて双方が収斂していくとの見方を示した。


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