[原子力産業新聞] 2005年4月14日 第2279号 <2面>

[原子力安全・保安院] 原子炉1基あたり 04年度トラブルは0.4件

 経済産業省原子力安全・保安院は8日、04年度のわが国原子力施設(研究開発段階炉を除く)におけるトラブルを取りまとめて発表。当該年度も、原子炉1基当たりのトラブル報告件数は約0.4件(前年度約0.3件)と、引き続き最少レベルであったことが明らかになった。

 原子力施設のトラブルについては原子炉等規制法に基づいて、電気事業者、加工事業者、再処理事業者、廃棄物管理事業者、廃棄物埋設事業者などから保安院に報告がなされている。(なお03年10月から、原子炉等規制法関係規則の改正に伴い通達に基づく報告を廃止し、法律に基づくものに一本化されている)。

 今回発表されたのは、04年度に保安院に報告されたトラブルを同院が取りまとめたもので、具体的には04年度において、@原子力発電所(研究開発段階炉を除く)において法律に基づき報告されたトラブルの件数は20件(前年度13件)。また原子炉1基当たりのトラブル報告件数は、約0.4件(前年度約0.3件)A研究開発段階炉(発電の用に供する原子炉)において報告されたトラブルの件数は0件(前年度同じ)Bその他原子力施設(加工施設、再処理施設、廃棄物管理施設、廃棄物埋設施設)において報告されたトラブルの件数は1件(前年度0件)――と、引き続き最少レベルを維持しており、いずれも放射性物質による環境への影響はなかった。

 またこれらトラブルについて、国際原子力事象評価尺度(INES)による評価についても発表されており、原子力発電所のトラブルにおいてはレベル0マイナスが18件、レベル0プラスが2件(暫定評価を含む)。その他原子力施設においては、レベル0が1件となっている。


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